「AIが進化する時代だからこそ、人間の精神性がより重要になってくる」「盆栽の中に宇宙全体が表現されている」「念ずれば花開く生き方を実践すると、必要な時に必要な人と出会える」―これらは一見バラバラに見える言葉ですが、実はすべて深いところでつながっているとしたら?7月16日、鎌倉駅から徒歩2分のシェアリビングスペース「NIHO kamakura」で開催された宍戸幹央さんのネパール帰国報告会。そこで語られたのは、単なる旅行記ではなく、AI時代を生きる私たちにとって本質的な問いかけでした。※今回の場は、呼びかけ人の愛さん、るり子さんによって実現しました!鎌倉から世界へ、そしてネパールへ宍戸幹央さんは鎌倉マインドフルネスラボを主宰し、「念ずれば花開く」を胸に、哲学と身体感覚、言葉と自然の循環から「今ここに生きる」を探究し続けている方です。今回のネパール訪問(6月23日〜30日)は、実は綿密な計画によるものではなく、不思議なご縁の連鎖から実現したものでした。「正直、私も一体何なのかよくわからないまま、とりあえず行っちゃいました」宍戸さんは笑いながらそう振り返ります。しかし、その「わからないまま飛び込む」姿勢こそが、今回の旅を豊かなものにしたのかもしれません。きっかけは小林信三さんという方との出会いでした。小林さんはもともとITエンジニアでしたが、40歳頃に体調を崩し、中村天風の本に出会ったことで人生が大きく変わったそうです。「小林さんは高校一年生の時に見た大谷翔平の夢を叶える曼荼羅に影響を受けて、曼荼羅とサンスクリット語の研究を始めたんです。そして今は、曼荼羅的思考とAIを融合させる研究をしています」曼荼羅×AI×サンスクリット語という意外な組み合わせここで多くの方は「え?曼荼羅とAIがどう関係するの?」と思われるかもしれません。実は、曼荼羅の構造とAIのプログラミング構造には驚くべき類似性があるというのです。曼荼羅は単なる宗教美術ではありません。要素を細分化し、関係性を可視化し、常に中心を意識する優れた思考ツールなのです。大谷翔平選手が高校時代に書いた目標達成のための曼荼羅も、まさにこの構造を活用したものでした。「AI時代になると、どんどん思考が固定化されてしまう危険性があります。使う言語によって思考やマインドが変わってくるんです。そこでサンスクリット語の深い英知を活用することで、より柔軟で本質的な思考が可能になるのではないか」宍戸さんたちのチームは、この仮説を検証するため、ネパールで開催されたサンスクリット学会で発表を行いました。メンバーは小林さんの他、物理学者の青木さん、アーユルヴェーダ専門の栄養士・梅本さん、そしてネパール人のデヴァルさん。まさに多様な専門性を持つチームでした。ネパールで感じた「生きた精神性」では、なぜインドではなくネパールだったのでしょうか?「ネパールには仏教やヒンドゥー教の原初的な形が残っています。サンスクリット語も、単なる古典語ではなく、生活の中に生きた形として残っているんです」宍戸さんが特に印象的だったのは、朝6時半から始まる寺院巡りだったそうです。「至る所に祈りの場所があって、お寺が単なる宗教施設ではなく、人々の対話の場、コミュニティの中心として機能していました。シヴァ神の寺院では、人々がゆっくりと時間を過ごし、歌と踊りを楽しんでいる。ダンシングシヴァは宇宙の創造・維持・破壊のサイクルを踊りで表現していて、宇宙全体のリズムと人間の生活が分離していないという世界観を示しているんです」山岳民族が教えてくれることネパールは世界最強と言われるグルカ兵を輩出した山岳民族の国です。イギリスと戦い、形式上は負けたものの、植民地化は免れた唯一の南アジアの国でもあります。会場にいた参加者の一人が、興味深い体験を共有してくれました。「実は私、1991年に日本テレビの『魂の重さを測る』という実験に参加したことがあるんです。催眠誘導されて前世の記憶を体験したんですが、その時見えたのが山岳民族の少女でした」その方によると、前世の記憶では「環境は厳しいが、みんな条件は一緒だから苦しいとは思わない。自然が神です」という認識を持っていたそうです。「今日ネパールの話を聞いて、ああ、あの時の山岳民族だったのかもしれないと思いました」盆栽に宿る宇宙報告会には、若い盆栽アーティストも参加していました。彼は実際にミニ盆栽を持参し、日本文化の本質について説明してくれました。「盆栽は『引き算の美学』なんです。あえて空白を作ることで、そこに侘び寂びの美を見出す。この小さな盆栽の中に、実は宇宙全体が表現されているんです」参加者からは「フラクタル構造みたい」「曼荼羅的」という声が上がりました。確かに、部分の中に全体が含まれているという点で、盆栽と曼荼羅には共通性があります。その方は小学3年生の時、母親とディズニーランドで巨大なUFOを目撃したという体験も語ってくれました。「三角形の黄色いおにぎり型で、二人でポカンと見てたら消えちゃって。周りの人は誰も気づいていなかったんです」この体験が、後の精神世界への関心につながったといいます。AI時代の分岐点と古代の予言臨床心理士の方からは、少し怖い話も出ました。「最近、『AI 2027』という論文が出ていて、このままの開発競争が続けば2027年が人類の分岐点になるというんです。一方では人類絶滅の可能性も示唆されています」しかし興味深いことに、チベット仏教の古い予言と現代のAI研究が奇妙に符合しているというのです。「生成AIは意味を持たない情報を扱いますが、それを使う人間の心が投影されて初めて意味が生まれる。これは仏教の『空』の概念とも通じるんです」つまり、テクノロジーの発展を否定するのではなく、精神性と融合させることで新しい可能性を見出そうという試みが、今まさに始まっているのです。中村天風とヒマラヤの英知話は中村天風にも及びました。天風は日本の実業家・思想家で、「念ずれば花開く」という言葉で知られています。「天風さんは病に倒れて死を覚悟した時、船の上でヨーガの聖者カリアッパと出会い、ヒマラヤのカンチェンジュンガ山麓で2年間修行しました。その修行場所が、実は今回行ったネパールの近くだったんです」天風は「日本人がわざわざインドに行かなくてもいいように」という理念で天風会を設立しましたが、最近は天風会の人々も「やはり現地に行くべき」と考えるようになっているそうです。大谷翔平選手も高校時代から天風の『運命を拓く』を愛読し、その影響で曼荼羅を書いたという話は、現代と古代の智慧がつながる象徴的なエピソードでした。「念ずれば花開く」生き方の実践報告会で最も印象的だったのは、参加者全員が「ご縁」と「直感」を大切にしていることでした。79歳のシニア起業家は「興味があったものをビジネスにしてきたけど、ある程度やったら人に譲って、また新しいことに挑戦。だからお金はたまりませんね」と笑います。元スタジオミュージシャンで現在は心理カウンセラーをしている方は「東日本大震災以降、音楽から離れて相談支援をやってきました。今は香術道(こうじゅつどう)という、魂の願いを取り戻す活動もしています」と語ります。「見えない世界初心者です」と自己紹介した方は、子供の病気をきっかけに精神世界に目覚めたそうです。「娘が霊的なこと、エネルギー的なことを感じ取っていて困っているのがわかってきて。この娘を何とかしなきゃってあっちこっち走り回っているうちに、いろいろ気づきを得る機会をいただきました」世代を超えた学び合いの場この報告会の素晴らしさは、79歳から若い世代まで、年齢や職業を超えて集まり、それぞれの体験や考えを押し付けることなく共有できたことにあります。参加者の多くが人生の転換期にあり、物質的成功よりも精神的充実を求めていました。そして、誰もが「偶然の出会い」や「シンクロニシティ」を経験し、その不思議さと豊かさを実感していました。宍戸さんは最後にこう締めくくりました。「『念ずれば花開く』という言葉通り、ご縁だけで動いていたら、気になることにつながっていく。直感を大事にご縁で生きていると、必要な時に必要な場所で必要な人と出会える。今日もそんな場になったと思います」鎌倉から始まる新しい学びの形宍戸さんは2012年に鎌倉に移住し、サイエンスとスピリチュアリティの融合を目指して活動を続けています。海と山に囲まれた鎌倉を、世界の学びの場として発展させたいという思いから、2017年からは毎年9月に「禅とマインドフルネス」の国際カンファレンスも開催しています。今回のネパール訪問で得た気づきをもとに、日本とネパールをつなぐ研究センターの構想も進んでいるそうです。曼荼羅的思考とテクノロジーを融合させ、AI時代に必要な新しい教育システムを構築する―それは壮大な試みですが、「念ずれば花開く」の精神で進めば、きっと実現するのでしょう。今回の小さな場から、世界につながる大きな流れが生まれようとしています。効率や成果ばかりを追い求める現代社会の中で、「ご縁」と「直感」を大切にし、内なる声に耳を傾ける生き方。それは一見非効率に見えるかもしれませんが、実はそこにこそ本質的な豊かさがあるのかもしれません。人生の転換期にある方、見えない世界に興味はあるけれど一歩踏み出せない方、AIの発展に不安を感じている方―そんな皆さんにとって、この報告会の内容が何かのヒントになれば幸いです。「念ずれば花開く」―あなたも、そんな一歩を踏み出せますように。参考)簡単な文字起こし(自動での文字起こしのため、若干の誤字があります)ネパール帰国報告会 - 宍戸幹央さん開会と自己紹介シェアリビングNIHOについて今回、この会に参加いただきありがとうございます。ここ鎌倉のNIHOという場所で開催させていただいています。(参加者の自己紹介は省略)宍戸さんのネパール報告ネパール行きの背景宍戸さん: 今回ネパールには6月23日から30日まで約一週間行ってました。帰ってきた途端すぐ京都のIVSで登壇して、翌日は鎌倉でAIのイベントのオープニング登壇、翌週月曜日から那須川の源流で二泊三日の経営者向けのリトリートをやって、帰ってきて地元の神輿祭りの役もやって、やっと一息ついているところです。ネパールに行く前日は2日間アリストテレスの勉強会の幹事で合宿を箱根の国際村でやっていて、本当に情報が混在している感じですね。今回のきっかけは、小林信三さんという方が企画してくれたものです。小林さんは曼荼羅の研究とサンスクリット語の研究をしている方で、もともとITエンジニアだった方です。高校一年生の時に大谷翔平が書いた夢を叶える曼荼羅を見て影響を受け、曼荼羅とサンスクリット語とAIを重ねた発表をサンスクリット学会でしました。私はサイエンスとスピリチュアリティの融合の重要性を感じて、2012年に鎌倉に引っ越してきて活動しているところで、小林さんとの出会いも結構不思議でした。2018年ぐらいに、道尾秀介先生(感情の数理工学を作られた方)の会社の方に紹介されたのが小林さんなんです。小林さんは中村天風さんの影響を受けてサンスクリット語と曼荼羅の世界を研究するようになったそうです。天風さんがきっかけで、今回のサンスクリット学会への参加となりました。サンスクリット学会への参加宍戸さん: 今回の主な目的は、ネパールで開催されたサンスクリット学会での発表でした。小林さんが中心となって、日本とネパールをつなぐ曼荼羅的な思考とテクノロジーを融合させるセンターを作ろうという計画があって、その発表をサンスクリット学会で行うというものでした。発表メンバーは、ネパール人のデヴァルさん、小林信三さん、物理学者の青木さん、そしてアーユルヴェーダに詳しい栄養士の梅本さんです。青木さんは統一理論の中で曼荼羅的な思考をすることもやっていて、それをアーユルヴェーダに展開する事例発表をしました。正直私も一体何なのかよくわからないまま、とりあえず行っちゃいました。ご縁があったので。ネパールとサンスクリット語の意味なぜインドではなくてネパールなのかというと、まずサンスクリット学会が今回ネパールで開催されるというのが一番のきっかけです。でも、ネパールには仏教やヒンドゥー教の原初的な形が残っているという意味合いもあります。サンスクリット語というよりは、生活の中に生きた形として残っている度合いが高いんです。AI時代でどんどん思考が固定化されてしまう中で、言語のベースによって思考やマインドが変わってくるということに対する気づきが重要になってきています。サンスクリット語から見ることで、英語や日本語を相対的に見ることができる。サンスクリット語には深い英知があるので、いろんな言語をつなげることができるらしいんです。曼荼羅的な構造とAIの言語プログラム開発の裏の構造が似ているという話もありました。これらをつなげていくことで、もっと本質的なところでアプローチできる教育ができるんじゃないかというところを、これから研究センターを建てて研究していくという話です。中村天風とヒマラヤの教え私は中村天風さんの「念ずれば花開く」という教えに影響を受けています。天風さんはヒマラヤでカリアッパという聖者に出会い、死にそうになっていたところを救われ、2年間修行して日本に帰ってきました。その修行していた場所というのがカンチェンジュンガの麓なんです。天風さんは「日本人がインドに行かなくていいように」天風会を作ったと言われていますが、最近は天風会の人たちも「やっぱり行くしかない」と言って現地を訪れているそうです。曼荼羅と大谷翔平大谷翔平が高校時代に書いた夢を叶える曼荼羅の話も出ました。高校の監督が中村天風さんのファンで、その教えを高校時代から教えていたそうです。大谷選手は天風さんの『運命を拓く』という本を高校時代から読んでいたとか。曼荼羅というのは、思考を細分化していく、関係性をしっかり見る、全体を可視化していく、常に中心を考える、自分を中心に考える、といった要素があります。これを構造的に取り入れたAIを開発しているという話でした。チベット仏教との出会い参加者: 私はユング心理学をやっていて、その関係で最初は北欧の研修に行きたかったんですが、満員で、代わりに中国の泰山に登るツアーに参加しました。その時に気功の先生に出会って、その方が「7月にすごくいい先生が来る」と言われて参加したら、それがチベット仏教のリトリートだったんです。終わってから分かったことですが、すごく感動して涙が溢れました。その後、日本に住んでいるチベット人のリンポチェの方と出会い、子供たちにとっておじいちゃんみたいな存在になってくださいました。ネパールの特徴宍戸さん: ネパールは山岳民族の国で、仏教とヒンドゥー教が融合した独特の文化があります。イギリスの植民地になっていないんですよ。戦って一応負けたことになってるんですけど、植民地化されなかった。その背景には世界最強と言われるグルカ兵がいたからです。ネパールの人たちは本当に親切でした。デヴァルさんの友人で、SAARC(南アジア地域協力連合)の事務局をやっている人が、わざわざ帰ってきてくれて手伝ってくれました。朝6時半から神社仏閣を案内してくれたり、本当に至る所に祈りの場所があることを実感しました。歌と踊りの文化宍戸さん: ネパールの人たちは歌と踊りを楽しんでいる印象がありました。シヴァ神のお寺があって、そこではみんなゆっくり対話している。ちょっとした場所が対話の場になっているんです。ガンジス川の源流のような場所もあって、そこで火葬して川に流すという寺院もありました。シヴァ神は踊る神様で、ダンシングシヴァと呼ばれています。宇宙の創造・維持・破壊のサイクルを踊りで表現しているという考え方があります。前世の記憶と山岳民族参加者の方: 実は私、以前日本テレビで「魂にも重さがある」という実験の被験者になったことがあるんです。1991年だったかな。島津製作所の機械を使って、魂の重さを測るという実験でした。その時、催眠誘導されて、お母さんのお腹に入った時から誘導されようとしたんですが、結局その前の前世に誘導されていったんです。その時見えたのが山岳民族の女の子だったんです。今日ネパールの写真を見ながらお話を聞いていて、「ああ、あの時の山岳民族だったのかもしれない」と思いました。その時の記憶では、環境は厳しいけれど、みんな条件は一緒だから苦しいとは思わない。「自然が神です」と言っていました。18歳ぐらいで亡くなったようですが、死ぬ時もすごく賑やかなお迎えがあって、苦しくもないし恐怖もない。ただ光のような存在に連れて行かれて、ある人物が出てきて「あっちに行って」と言われたんです。その時に右に回転したんですよ。体が。盆栽の美学参加者: 盆栽について少し説明させてください。盆栽は「盆の中で栽培する」から盆栽と言います。植木との違いは、植木は鉢に木を挿して終わりですが、盆栽は盆と木と樹種(種類)と形、全てが共存した上で究極の美を保つものなんです。これは今、真柏(しんぱく)という樹種で、「着流し」という風を表現したものです。木が風になびいている様子を表現しています。正面から見ると、蟹(根の部分)も同じ向きにして風をなびかせている。沿岸沿いの石川県あたりの風景を表現しているんです。私はこれを「引き算の美学」と呼んでいます。空白の美ですね。あえて左に意識を集中させて、右側の空白に美を見出す。この空白に日本の侘び寂びがあると思っています。参加者: これを見た途端に「フラクタル」という言葉を思い出しました。曼荼羅みたいな、そういうような構造を感じます。AI、2027年、そして予言参加者: 最近、チベット仏教の予言と生成AIの話を聞く機会がありました。「AI 2027」という論文が出ていて、このままいくとどういうふうになっていくかということを、開発者の方たちが論文を書かれています。それが結構深刻な内容で、2027年が分岐点みたいな話なんです。一つの分岐点では人類が絶滅するような予想になっていて、細かく何年何月にはこういう風になっているというシミュレーションがされているそうです。今のところ、それがかなり当たっているとか。ネパールの深い意味宍戸さん: ネパールという言葉自体は、リグ・ヴェーダの時代からあって、「神聖な地」「神の場所」という意味があるそうです。2万7000年前の遺跡もあるという話もあります。カトマンズ盆地は昔、湖だったという伝説があって、文殊菩薩が来て山を開いて湖の水が流れ出たという話があります。実は仏陀が生まれた場所もネパールなんです。インドだと思われがちですが、ルンビニーはネパールにあります。参加者同士の対話その後、参加者は感想や気づきを共有しました。参加者A: 今日の話を聞いて、すべてがつながっているという感覚を強く持ちました。盆栽も、チベット仏教も、AIも、全部どこかでつながっている。参加者B: メッセージが来るだけなんですよ、私の場合は。それを何だろうというのを探求しながら生きている感じです。今日もネパールの話を聞いて、また新しいメッセージを受け取った気がします。クロージング宍戸さん: 今日は本当にありがとうございました。ネパールから帰ってきて、こうして皆さんと分かち合えることがとても嬉しいです。「念ずれば花開く」という言葉通り、ご縁だけで動いていたら、気になることにつながっていく。直感を大事にご縁で生きていると、必要な時に必要な場所で必要な人と出会える。今日もそんな場になったと思います。参加者の皆さん: 素晴らしい時間をありがとうございました。また次回もぜひ参加したいです。